全世界的に売り上げ好調というグラスヒュッテ・オリジナル(GLASHÜTTE ORIGINAL)は、カトリーナ・ステッグマン氏という女性がデザイン・チーフに就任して以来、従来とは異なるデザイン・テイストを展開。これが好調の大きな理由だという。
また、これまで全世界に420あったリテイルストアを275に絞り、ハイクオリティーなショップ構築を展開する戦略も功を奏し、トータルでの売り上げがアップ。日本国内においても直営ブティックを含め8つのショップを拠点として、売り上げは好調に推移しているという。
さて、その絶好調のグラスヒュッテ・オリジナルの2014年の新作は、マニュファクチュールらしく自社開発・製造による新型ムーブメントがいくつも登場した。
なかでも新しいクロノグラフ・ムーブメントを搭載する「セネタ・クロノグラフ・パノラマデイト(Senator Chronograph Panorama Date)」は、古典的意匠を継承しながら、大型日付表示やロングパワーリザーブなど、モダンな要素を導入した意欲作。
これらの新作に搭載される文字盤は、グラスヒュッテ・オリジナルが買収した南ドイツの時計宝飾産業の中心地フォルツハイムにある文字盤工場で製作されている。
しかも、その製造工程が凝っている。まずソリッド・ゴールドのプレートにレーザーで彫金を施し、そこに黒い塗料を入れてオーブンで焼き、研摩をして黒を残し、さらにシルバーでコーティングするという。この複雑な工程によって深い味わいが醸し出されるのだ。 またグラスヒュッテ・オリジナルでは2013年、“今後は限定品を作らない”という方針を定め、レギュラー・モデルを軸に展開を決断。これによって評価はさらに高まり、現在、本社工場を拡張中なのである。