セイコー(SEIKO)に於ける2013年最大の話題は、同社が初の国産腕時計を発売して、今年でちょうど100年だということ。これにちなんでいくつもの記念限定モデルが発売される。
その中でも腕時計百周年を強く打ち出している新作が、「セイコー アストロン セイコー腕時計100周年 服部金太郎特別限定モデル(SEIKO ASTRON KINTARO HATTORI Special Limited Edition)」だろう。
これはその名称の通り、セイコーの創業者である服部金太郎の名を冠したモデルで、セイコーがこの名をモデルに与えるのは初めてのこと。その名にふさわしく黒と金を基調とした威風堂々の仕上がりで、人気モデル「アストロン」の高性能ぶりと相まって、腕時計100年を祝賀するにふさわしい逸品に仕上がっている。
さらにグランドセイコーからは、1967年に誕生し、“セイコースタイル”と呼ばれる高級ウォッチのデザイン文法を確立した傑作「44GS」を現代に甦らせた新作が登場。それが「グランドセイコー ヒストリカルコレクション 44GS 限定モデル(GRAND SEIKO Historical Collection The 44GS Limited Edition)」の復刻デザインと現代デザインである。
この復刻デザインとは、できるだけ原型に忠実にデザインを復元したモデルでありながら、最新の手巻ムーブメントを搭載している。一方、現代デザインはこの44GSをベースとしつつ、ケースのサイズアップや自動巻ムーブメントの搭載など、現代的なアレンジを加えたモデルということになる。
このふたつのモデルは、そのどちらかを選ぶかで、その人の時計に対する趣味や嗜好がはっきりとわかるという部分もあり、実に興味深い新作である。
この「44GS」の新作にはいくつかのバリエーションがあり、それぞれ限定数や販売店舗が異なるので、入手を考えている方は注意が必要だ。