ここ数年、目立った新作がなく、我々も含めて、世界中の時計ファンがちょっと淋しい思いを抱いていたF.P.ジュルヌ(F.P.JOURNE)。だが2011年はついに新作が登場した。それがワールドタイム機能を搭載する「オクタ・UTC(OCTA UTC)」である。
このモデルはブルースチール仕上げの時分針が文字盤左上の大型日付表示と連動。18Kローズゴールドの短い針は、24時間表示を担当し、文字盤の左下に設置された世界地図と連動し、夏時間と冬時間の区別を含めて、それぞれのタイムゾーンにおける時差を直感的に確認できる特許取得のシステムが搭載されている。
また、2004年に製作された最初の「ヴァガボンダージュ(Vagabondage)」(英語・仏語で「放浪」という意味)から7年を経て、第二作が完成した。最初の「ヴァガボンダージュ」は、フラットなトノー・ケースを持ち、時刻のインデックス自体が回って分を示す機構を持ち、真鍮製ムーブメントを採用して18KWG、YG、PGが各1本が製作されオークションに出品された他、ローズゴールド製ムーブメント搭載のプラチナ・モデルが69本生産された。
これに対し、第二作の「ヴァガボンダージュII(Vagabondage II)」は、フルデジタル表示のメカニカル・ウォッチで、プラチナを69本、ローズゴールドを68本製作。両モデルの仕様は微妙に異なり、PtではWGの表示枠にブルースチールの針、RGではRGの表示枠にRGの針が装着されている。