フランスとスイスの国境をまたいで広がるジュラ山脈を囲む地域には、時計産業が発展している。モルトーというフランスの町も、かつて時計産業で栄え、現在でも時計学校や時計博物館が存在する。そして、ここに本社を置き、フランス時計産業の再興を目指すのがペキニエ(PEQUIGNET)である。
同社は1973年にデザイナー、エミール・ペキニエにより設立され、宝飾系時計ブランドとしてスタートした。だが2004年にゼニス出身のディディエ・レイブングッド氏が最高経営責任者に就任したことで方向性を変え、2007年から自社ムーブメントの開発を開始した。そして2009年にバーゼル・ワールドで初の自社開発ムーブメント「カリブル ロワイヤル」を発表。2010年には「リュー ロワイヤル(Rue Royale)」と「パリ ロワイヤル(Paris Royal)」というふたつのマニュファクチュール・モデルを発表したのだ。